省エネ住宅の基本タイプ「ZEH(ゼッチ)」には、それをさらに一段引き上げた上位区分があります。それが国(経済産業省・国土交通省)の定める「ZEH+(ゼッチ・プラス)」で、くらしのBASEでは「GX ZEH+」と呼んでご紹介しています。
この記事でお話しする「GX ZEH+」は、国のZEH区分の『ZEH+』に当たります。基本形の『ZEH』をクリアしたうえで、さらに高い断熱性能やエネルギーの賢い使い方を上乗せした、次世代型の省エネ住宅です。家づくりを検討中の30代共働きご夫婦にも分かるように、やさしく整理していきます。
GX ZEH+を一言でいうと「賢く管理し、クルマともつながる家」
GX ZEH+を一言で表すと、より高断熱で、エネルギーを「賢く管理し」「電気自動車ともつながる」、次世代型のZEHです。基本形のZEHが「減らす・賢く使う・創る」だったのに対し、GX ZEH+はそこに「ためる・管理する・活かす」という発想が加わります。
たとえば、太陽光で創った電気を見える化して無駄なく使ったり、日中に発電した電気を電気自動車に充電したり——そんな一歩進んだ暮らし方を可能にするのが、このタイプの特徴です。
GX ZEH+が満たす要件
GX ZEH+(公式区分の『ZEH+』)は、まず基本形の『ZEH』の3つの要件、つまり「強化外皮基準を満たす高断熱」「再エネを除いて20%以上の省エネ」「再エネを含めて100%以上の削減」をすべて満たすことが前提です。そのうえで、次の上乗せ条件が求められます。
1. 省エネ率を25%以上に引き上げる
基本形のZEHでは、再エネを除いた一次エネルギー消費量の削減率は20%以上でした。GX ZEH+ではこれを25%以上に引き上げます。つまり、太陽光に頼る前の段階で、より多くのエネルギーを断熱と高効率設備で減らしている、ということです。
2. 3項目のうち2つ以上を導入する
さらに、次の3つの項目のうち、2つ以上を取り入れることが求められます。
- さらに高い外皮性能:基本形よりも小さいUA値(より高断熱)を目指します。目安として、寒冷な1・2地域で0.30、温暖な4〜7地域で0.50。具体的な数値は地域区分により異なります。
- 高度エネルギーマネジメント:HEMS(ヘムス)などを使って、家の電力の使用や発電の状況を見える化し、最適に制御するしくみです。
- 電気自動車の充電設備:V2H(クルマと家で電気をやりとりするしくみ)など、電気自動車とつながる設備を備えます。
3つすべてを揃える必要はなく、「2つ以上」を選んで導入すればよい、という柔軟さがあります。ご家庭のライフスタイルに合わせて組み合わせを選べるのが、GX ZEH+の現実的なところです。
GX ZEH+が向いている暮らし方
GX ZEH+は、電気自動車の購入を考えている方や、エネルギーの使い方を「見える化」して無駄なく暮らしたい方に向いています。発電量や使用量がスマホやモニターで分かると、家族の節電意識も自然と高まり、家計の見通しも立てやすくなります。
こうした高い水準の住まいの延長線上には、さらに環境性能を高めた「GX志向型住宅」も位置づけられています。GX ZEH+は、その方向へ一歩踏み出した、未来を見据えたタイプと言えるでしょう。
まとめ——ZEHの一歩先、賢く管理する住まい
GX ZEH+(公式区分の『ZEH+』)は、基本形のZEHを満たしたうえで、省エネ率を25%以上に高め、より高い断熱・高度エネルギーマネジメント・電気自動車の充電設備のうち2つ以上を備えた、次世代型の省エネ住宅です。エネルギーを「減らす・創る」だけでなく、「賢く管理し、活かす」ところまで踏み込んでいます。
細かな数値は地域区分により変わりますが、「ZEHをもう一段引き上げた、未来志向の暮らし方」と捉えておけば十分です。クルマや家電とのつながりまで含めて、これからの家のかたちを考えるヒントにしてみてください。