広いリビングで暮らしたい。けれど延床面積を大きくすれば、そのぶん土地にも建物にも負担がかかります。この二つの兼ね合いは、家づくりの相談でよく行き当たる分かれ道です。このプランの答えは、家全体を大きくすることではなく、限られた面積のどこをLDKに回すかを決めることでした。

延床面積は94.39m²(28.55坪)。そこに20.0帖のLDKが入っています。不動産広告で使われる1帖=1.62m²で換算すると約32.4m²、延床に占める割合は34.3%です。くらしのBASEに掲載している2階建てプランのなかでは、この比率がいちばん高くなります(2026年9月時点で、くらしのBASEに掲載中の2階建てプラン24本を、延床面積とLDKの帖数から1帖=1.62m²で計算して比べたもの。次に高いプランは32.0%です)。1階には居室を置かず、面積の6割ほどをLDKに回す——その割り切りが、28.55坪で20帖を成り立たせています。

タイプ2階建て
間取り3LDK+書斎
延床面積94.39m²(28.55坪)/1階 54.65m²・2階 39.74m²
LDK20.0帖
部屋構成寝室6.0帖 / 洋室1 4.5帖 / 洋室2 5.3帖 / 書斎コーナー1.1帖(いずれも2階)
主な収納パントリー・WIC・シューズクローク・クローゼット・階段下収納
太陽光パネル5.46kW搭載(標準装備)

※ 方角バリエーション(E:東玄関)の仕様です

外観のおすすめポイント

シルバーグレーのガルバリウム鋼板を、細いリブが縦に走る張り方で仕上げた箱型です。目を引くのは屋根の傾きの向きで、背の高い箱の屋根は向かって右へ上がり、その手前に出た低い箱の屋根は逆に右へ下がります。同じ片流れでも傾きが互い違いで、2つの箱の分かれ目がはっきり読み取れます。軒の出はごくわずかで、壁の面と屋根の縁は薄い一本の線でつながります。雨水を受ける縦樋は、向かって左端の角と、低い箱の右端に1本ずつ下りています。

玄関は、低い箱の壁を四角く彫り込んだ奥にあります。木の縦板を張ったドアが1枚、長い黒の取っ手が縦に伸び、足元はコンクリートの段が2段です。この面に見える開口は、玄関ドアのほかにひとつもありません。通りに向く面になることが多いので、外から中の様子が見えにくい構えです。向かって左には枝の細い落葉樹、右には赤い葉の木が1本、その足元に低い緑の植栽があります。駐車の台数や停め方は、敷地しだいで変わります。

間取り図

THE BASE 2F-27-E 1階間取り図 THE BASE 2F-27-E 2階間取り図

間取りのおすすめポイント

1. 20帖を、間仕切らずに一室で使う

1階は7,280mm角の正方形で、玄関まわりだけが910mm東へ張り出した形です。1階54.65m²のうち、約32.4m²がLDK。残りの約22m²に、玄関・シューズクローク・ホール・トイレ・浴室・脱衣室・洗面室・階段まわりが収まります。キッチンは東西に一列で置かれ、西寄りにコンロ、東寄りにシンクが並びます。コンロの前には短い壁、シンクの前にはカウンターがあり、南のリビングのほうを向いて立つ配置です。

キッチンのすぐ南には、長さ1,500mmのダイニングテーブルが横づけされています。西側に椅子が2脚、東側にはベンチ。振り向けばキッチンに手が届く距離です。ソファはもう少し東に置かれ、東の壁のテレビに向いています。南の壁には窓が2つあり、幅の広いほうは外に段が描かれていて、庭へ出るための開口。キッチンの手元にあたる西の壁にも、細い縦長の窓が1つ入っています。

2. 水まわりは3室に分かれ、ホールへは扉なしで続く

キッチンの北側には、カップボードと冷蔵庫が壁沿いに並びます。冷蔵庫の東へおよそ1m、そこから南へ1mほど下がったところが階段の下で、ここがパントリーです。キッチン側の引戸から入ります。キッチンの北の壁にも引戸があり、開けるとそのまま脱衣室です。

水まわりは、どこに何が描かれているかを見ておくと分かりやすくなります。図面では、浴室に隣り合う「脱衣室」に洗面化粧台と室内干し用のパイプが2本、引戸1枚を隔てた東の「洗面室」に洗濯機が描かれています。その洗面室は東側に壁がなく、玄関から上がったホールと扉を介さずつながります。さらに洗面室の南にある両開きの扉を開けると階段下収納で、階段の下は収納とパントリーの2か所に割れている形です。手を洗うための洗面化粧台はホールからもうひと部屋奥にある、という点は知っておくとよいところです。

3. 2階は3室。書斎コーナーは寝室の奥にある

階段を上がると廊下に出ます。北側にトイレ、西側の扉の先が洋室1(4.5帖)。廊下の南側には扉が2枚並び、西が洋室2(5.3帖)、東が寝室(6.0帖)です。洋室2の北側には奥行455mmのクローゼットが2つ並びます。

面白いのは、1.1帖の書斎コーナーとWICが、どちらも寝室の北側の壁から入るつくりになっていることです。廊下からは見えず、寝室に入ってはじめて現れる小部屋です。早朝や夜更けに、1階まで下りずに手元だけを照らして書き物ができる場所です。一方で、廊下に面していないぶん、家族みんなで使う作業場所にはなりにくいつくりでもあります。誰がどう使うのかは、住み始める前に決めておきたいところです。窓は洋室1と階段が北側、洋室2と寝室が南側にあります。

標準性能について

このプランも、許容応力度計算による耐震等級3(ダブルストロング工法)と制震ダンパーが標準です。断熱等級6以上、UA値0.46以下、C値1.0以下、太陽光パネル5.46kWも含め、追加のオプション費用なしでGX志向型住宅としての性能を備えます。LDKのように広い一室は、冷暖房のかかり方が性能に左右されやすい場所です。面積をここへ振り分ける組み立て方は、断熱と気密の数値がそろってはじめて、日々の快適さにつながります。